山田雄三教授

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Profiles:

1968年生。1990年大阪大学文学部卒業。1995年大阪大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。1995―2013年、大阪大学言語文化部、同大学院言語文化研究科講師、助教授、准教授を経て、2013年秋より大阪大学大学院文学研究科准教授、2020年より同研究科教授。

Research Interests:

わたしの研究は、大きくふたつの系列に分けることができます。そのひとつは、1950年代の英国で誕生し、1980年代以降に英語圏をはじめアジアにも拡大した、カルチュラル・スタディーズと呼ばれる新しいタイプの文化研究、とりわけ、その創始者とされるレイモンド・ウィリアムズ(Raymond Williams)の文化ダイナミクス理論の研究であり、もうひとつは、英国初期近代の民衆文化、とりわけ、女王一座による最初の商業演劇のフォームに関する研究です。

Message:

「文化」ということばは、価値を帯びています。どんなマニアックな趣味でも、「・・文化」とつければ、かっこよく思えてしまいます。そうした現象を考察するカルチュラル・スタディーズに、わたしは関心があります。カルチュラル・スタディーズは今日、略してカルスタと呼ばれ、ラップやマンガなどを対照として社会学的手法で研究することをもっぱら指すようになりましたが、1950年代後半にイギリスに起こった時点にさかのぼり、それを政治・文化運動としてとらえ直してみたいと思います。

Books & Articles:

山田Writing under Influences: A Study of Christopher Marlowe. Eihosha (2000)

「海外文学新潮」 『英語青年』148. 12. 研究社 (2003)

『感情のカルチュラル・スタディーズ―『スクリューティニ』の時代からニュー・レフト運動へ』 開文社出版 (2005)

「レイモンド・ウィリアムズ特集」『英語青年』151. 12. 研究社 (2008)

『大阪大学新世紀レクチャー―言語文化学への招待』 大阪大学出版会 (共著、2008)

『原書で読むカルチュラル・スタディーズ』 英宝社 (共編著、2008)

ロバート・アッカーマン『評伝 J・G・フレイザー―その生涯と業績』 法藏館 (共訳、2009)

『英語文学の越境―ポストコロニアル/カルチュラル・スタディーズの視点から』 英宝社 (共編著、2010)

“The ‘Far West’ after Industrialisation: Gwyn Thomas, Ishimure Michiko and Raymond Williams”, Keywords: A Journal of Cultural Materialism 9 (2011)

『シェイクスピアと演劇文化』 研究社 (2012)

『ニューレフトと呼ばれたモダニストたち―英語圏モダニズムの政治と文学』 松柏社(2013)

「モダニズム・フリンジの人称,時制,バイリンガリズム」『英語のデザインを読む,阪大英文学会叢書8』英宝社、7889頁、(2015)

「遺産としてのモダニズム/運動としてのモダニズム」『ヴァージニア・ウルフ研究』32号、日本ヴァージニア・ウルフ協会、95-106頁、(2015)

「ミドルブラウとニューレフトとの距離を測る―1950年代イギリスの大衆読物と政治」『待兼山論叢』49号、大阪大学文学会、113頁、(2015)

The Unreliable Representation of the Subaltern: The Case Study of Tokunaga Sunao’s Reportage” 『ポストコロニアル・フォーメーションズXIII:言語文化共同研究プロジェクト2017』大阪大学大学院言語文化研究科、15-21頁、(2018)

「あんたの入用」(39-102頁)『暗い世界―ウェールズ短編集』、河野真太郎・川端康雄・中井亜佐子・西亮太・山田雄三共訳、堀之内出版 (2020)

レイモンド・ウィリアムズ『テレビジョン―テクノロジーと文化の形成』、木村茂雄・山田雄三共訳、ミネルヴァ書房 (2020)

Office Hour:

Friday, 12:00 – 1:00 pm, 文学部本館4F, Room 427

Email:

y3yamada[at]let.osaka-u.ac.jp

Courses:

シェイクスピアの『オセロー』を読む

ウェブスターの『モルフィ公爵夫人』を読む

アングロ=ウェールズ系作家たちの日本見聞録ーC. W. ニコルとアラン・リチャーズを中心に

スチュアート・ホール再読

(詳しくはLink内シラバスを参照)

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